第6回 塚田地区の烏瓜(カラスウリ) 9月

カラスウリ1

 最近、なかなか「カラスウリの花」を見る機会が少なくなった。塚田地区も開発が進み、空き地や藪のある林が少なくなってきたことが原因であると思う。
 娘が小学生だった時、夏休みの自由研究で植物観察日記を手伝ったことがあり、当然私の役目は写真担当である。
 毎朝早く、娘と愛犬と一緒に長津川公園に向かい、藪の一角にしぼんだ白いカラスウリの花を見つけた。娘がどのような花なのか、何時咲くのかと聞かれた記憶がある。

カラスウリ2

 植物図鑑で調べて夜に咲く花であることから、夕方7時過ぎに見に行った。懐中電灯を照らし、カラスウリのレース状の白い花に光をあて、星形をジッと見ていると次元の渦に吸い込まれるような感覚を味わい、娘共々いっぺんで大好きな野草となった。
 日本の植物の中には、イカリソウやウラシマソウのような変わった形の野草がたくさんあり、人によっては好き、嫌いがはっきりするかもしれないが、植物の神秘を追い続けた近代植物分類学の権威である牧野富太郎博士の心情がチョットはわかった気がする。

By Hiroyan

  イカリソウ(Wikipedia)

  ウラシマソウ(Wikipedia)